TKN心理サロンブログ:子供達からの挑戦状
先日書いたブログの続きみたいになりますが、
今、正に「子供達からの挑戦状」が
大人たちに叩きつけられている気がします。
「高1殺人事件」は、
社会的に見れば「加害者」になりますが、
心理学:カウンセリングの世界から見れば
「被害者」とも言える処が在ります。
決して、加害者を擁護している訳ではありません。
罪は罪ですから。
裁かれた刑に服して貰わねばなりません。
被害者の尊い命は、
失われ、
一杯いろんな事が出来きる未来を奪われたのですからね。
何の非もないのに。
カウンセリングの世界から見れば「産まれてきた時」は、
真っ白な心で産まれてきます。
産まれた時から心に色が付いている人はいません。
育てられた環境の中で色が付いていきます。
如何に親から愛着:スキンシップを貰うか。
それによって心の安定が産まれ、
親との中で信頼関係が結ばれます。
そして人に対する「思いやり」。
私達は、メディアによる情報しか入りませんから、
詳しい成育歴は分かりません。
流れて来る情報だけでも、
彼女は叫んで居たと思います。
「誰か、私を止めて欲しい。私の暴走を!」と。
彼女の悲鳴が!
幼い時から「小さな悲鳴」を上げていたと思います。
その悲鳴に応えて安心感が育ちます。
その叫びに応えられなければ、
子供の心に「疑惑」の芽が育ちます。
その役目は「親」であり、
その周りにいる「大人」です。
外で何か傷つく事があっても「家」に戻れば、
守ってくれる、
癒してくれる「親」「大人」が居るからこそ、
安心感が在り、
外で頑張れるのです。
「疑惑」から「安心感」に切り替えるために、
子供達はいろいろな事を起こします。
事件やいたずら。
時には自分の気持ちを殺して「良い子」を演じ続ける子。
「私の叫び」を分かって欲しいから。
此処からは、私の勝手な想像です。
「猫の解剖」「給食への薬品混入」など、
色々有ったのではないでしょうか?
給食の件では、
校長先生と両親と一緒に同級生の処に謝りにいっているようです。
その時の親の、大人の対応次第で、
子供の心は却って傷つきます。
子供は、「悪い事をした」事は、分かっています。
その時に過剰に反応をして罰せられると「罪悪感」が増します。
それと同時に「分かってくれない」との思いが、募っていきます。
本人も気付かない、無意識の中での行動です。
「自分に対して、真剣に向き合って欲しい」そのための危険な反応行動です。
その時に「大人の常識反応:社会的対応」をされれば、
子供はどの様に受け取るでしょうか?
「我が子」を取るのか「世間体」を取るのか!
真剣に向き合って怒ってくれる!
それが父性です。
母性で子供を擁護し、
父性で躾ける。
我が子を愛する。
その上で、「良いものは良い、悪いものは悪い。」
何回かチャンスは在ったと思います。
その時に「心の叫び」を聴き受け止めていれば、
ブレーキが掛ったのではないでしょうか?
分かって貰えなければ、
ブレーキの壊れた暴走車の様なものです。
停まるまで暴走をし続けます。
最後のチャンスは「父親への金属バットによる暴力」だったかもしれません。
この時の止めれなかった故の、暴走かも知れません。
世の中では、思春期を迎えた子供たちが、
「もし、今回の様な事が起きれば」と心配している親御さんが一杯、居られると思います。
私とて、思春期真っ盛りの娘を抱えていますから。
でも大多数の子供達は、こんな暴走はしません。
でも、因子は持っています。
子供達の心は「小さい器」の様なものです。
思春期を迎えた子供達は不安だらけです。
子供から大人に変わる大変な時期です。
今まで正しかった事が、
大人の世界では間違いなのです。
間違っていた事が、正しいのです。
だって、私達大人が「正しい事をしなさい」と
言いながら「悪い事」をするのです。
そしてその非を認めず、
平然と嘘をつき誤魔化すのですから。
時には他人に罪を擦り付けるのですからね。
そら、子供達には矛盾した事ばかりで、
信じることができません。
大人を。
そんな大人に、自分もこれから成るのですから、
「小さな心の器」はパンクしてもおかしくありません。
でも、大多数の子供達は、
親や大人たちに守られ、
「そんなもんなんだ」と、
この矛盾を受け入れていきます。
居場所である家=Home=家族、が在るから。
しかしながら、
彼女の場合は「心の叫び」を吐き出しても「OK」という、
安心の居場所が無かったのかもしれません。
今回の事件は、他人ごとでは在りません。
また何処かで起こりうる事件でも在ります。
その証拠は「神戸連続児童殺傷事件:酒鬼薔薇事件」です。
この事件も、今回と似たような環境かもしれません。
彼も叫んでいたと思います
「誰か俺を止めてくれ!」と。
今回の事件も、「心の病気」と片付ける方が楽かもしれません。
心の病としてならば、根本的に治療が必要でしょう。
「高校1年生にマンションで一人暮らしをさせている」
「親が名士だから、甘やかして育てすぎた」
「以前の事件も、親がもみ消した」
「母親が病死して、一年も経たないうちに再婚した。そのために子供が問題を起こした」などと、
ワイドショー的に物事を捉えたら楽なのかもしれません。
「自分の子供は別」と思えるからです。
しかし、先程も書きましたが、
親、大人がしっかりと子供たちの「心の叫び」に真摯に向き合い、
受け止めない限り、
また子供達は「暴走」を始めるでしょう。
子供達は、
私達、親や大人たち、
世の中に挑戦状を叩きつけてきたのです。
「私達に対し、真剣に向き合ってくれるか!」
私達は、この子供達からの挑戦状から逃げる事はできません。
真剣に向き合わないといけない時です。
簡単に済む話ではありません。
それは、私達、親、大人たちが、
その親や大人たちに、
受け止めて貰っていないからです。
また、その親や大人たちも同じことが言えます。
こ
の因果が、大きくなり襲ってきています。
だからと言って、私達親は言い訳はできません。
これからの子供たちの為にも、
真摯に向き合わないといけません。
子供たちの挑戦状に対し、受けて立ちましょう!
PS:私の考えを書いてしまい、逆に不愉快の思いをされた方、また反対意見のお有りの方も、多々居られると思います。
その時は、メールでご意見をお寄せください。色々な見方が出来き私の勉強にもなりますので、よろしくお願いをします。