所長のカウンセリングアドバイス:イメージの言語化
イメージの言語化
心に感じた事を言語化するのは非常に難しいです。
簡単そうには見えるのですが!
例えば
本当に美味しいものを食べたときに
貴方なら、どの様に表現しますか?
「美味しい」ですか?
この表現は人生経験、社会体験の中で学んだ言語です。
「美味しい」と言うことを学び
頭で考え、言葉に発しているだけです。
頭で覚えた言葉を出しているだけです。
イメージからすれば「嘘」になります。
いま食べたものを「美味しい」の一言で表現出来きるものでしょうか?
美味しいものならば、色々な美味しいがあるはずです。
甘く美味しいのか
塩が利いていて美味しいの?
苦みが利いていて美味しいの?
ぴりっとした辛さがあり美味しいの?・・・色々です。
又、その甘さの中にも色々な甘さがあります。
また、個人差により美味しいも違います。
食べたときによっても。
表現しきれるものではないのです。
本当に美味しいものを食べたときに人間は
ただ、ニマッと笑うだけなのです。
今感じている事を、言語で表現しきれることはありません。
私達は、イメージしたことを
社会的経験から言語化しているだけなのです。
芸術家たちは、イメージしたことを表現する事が上手く表現しています。
木をイメージして木を描けます。
私のような凡人は、木をイメージしていても
木を描けば、へんてこな不格好な木しか描けません。
木を描く社会的経験が不足しているからです。
カウンセリングの世界でも同じ事が言えます。
クライエントが感じている事を言葉では話してくれます。
言葉では「哀しく、苦しい」とは語ってくれます。
100人居れば100通りの「哀しい、苦しい」が存在します。
どの様に哀しいのか?
どの様に苦しいのか?
その人だけが感じているイメージなのです。
哀しいにも、色々な「哀しい」があります。
その人だけが感じている「哀しい」です。
カウンセラーは受容と共感が出来なければなりません。
言葉では「哀しい」です。
表情で、身体で、声のトーンで、タイミングで発してくれています。
それを聴かなければなりません。
「投影法」や心理テストに「こころの叫び」を吐き出してくれています。
クライエントは意識できていない叫びが、表現されます。
無意識の世界が表現されています。
社会的な経験からの言語化はされていません。
クライエントにとっても表現しきれるものではないのです。
イメージした世界が、
色を塗ったり
絵を描いたり
ものを創ったり
文章を創ったり
箱庭を置いたりして、
イメージを表現してくれています。
クライエントがイメージしたこころの世界を
カウンセラーは聴き、受け止めなければなりません。
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