所長のカウンセリングアドバイス:カウンセラーは優しくない
カウンセラーは優しいと思っています?
果たしてどうでしょう?
実際、カウンセラーは優しいです。
クライエントに受容と共感で寄り添い
自律できるように関わります。
悩み苦しみ、哀しんでいるクライエントに
自律の道を歩けと言えません。
先ずは、心の傷を癒やし
自らの力で歩けるようになる力が必要です。
でもここが大切です。
「自らが歩く」
足を骨折した状態では歩けません。却って悪化します。
先ずは、足の骨がくっつくまで安静が必要ですが
くっつけば、歩けるようになるためのリハビリが必要です。
でも、このリハビリが苦しく、痛く、辛いものです。
カウンセラーが
クライエントが痛いから歩けないと訴えたとき
クライエントの気持ちに寄り添い
「痛いときは苦しいから、
無理をせずに休みましょう。
痛みが治ったら歩く練習をしましょう。
無理は却って、悪くするからね」と言って
リハビリを中断して良いのでしょうか?
痛いからと言って、
リハビリを止めれば歩くことが出来るでしょうか?
これは、カウンセリングではありません。
「同情・依存させた」しただけです。
骨さえくっついているならば
歩く練習が必要です。
当然痛いです。苦しいです。
でも、歩くためには
痛みを乗り越えて歩く練習が必要です。
「痛いのは当たり前。骨折した後なのだから。
痛くとも、リハビリを頑張らないと歩けない。歩け。
痛いのを乗り越えて、以前のように歩けるように頑張ろう。
元の生活(本当の自分)に取り戻すために」と、
厳しく寄り添うカウンセリングです。
端から見ればきつく冷たく見えるかも知れませんが!
カウンセラーは優しさは必要です。
でも、ただ優しさだけではカウンセリングは出来ません。
クライエントが自らが自律の道を歩むためには
厳しい関わりも必要となります。
しっかりと、見守る愛情、後ろ盾が必要です。
そのためのはカウンセラーは
優しさと、厳しさの両方を持ち合わせ無ければなりません。
タイミングは難しいですけれどね。