【心理カウンセラーになるために】第4回:心を汲む
心を汲(く)む
クライエントの心を汲むということは、とても重要なことです。
無意識の中に閉じ込めた思いを分かって欲しいと訴えています。
「思いを分かって貰えた」との思いから絡み合った心が解れていき、救われたと感じ、癒やされます。
クライエントは「心を汲んでくれる」人を捜し求めています。
その役割を果たすのが、心理カウンセラーなのです。
心を汲めなければ傷つける
クライエントの心を汲めるかどうかは、カウンセラーにとって、とても重要なことです。
折角、クライエントが苦しい思いをして、心を開いてくれてもカウンセラーがそれに応えられなければ、
却って、クライエントを傷つける事になります。
「やっぱり、分かってくれないのね!」と、心を閉ざします。
カウンセリングは失敗に終ります。
心を汲むためには
心を汲むのは、とても難しいことです。
心を汲む≒心の寄り添う
カウンセラーはクライエント自身では無いのですから無理があります。
同じ悩みの経験をしていませんから、クライエントに100%寄り添うことは無理です。
クライエント自身ではないからです。
でも、「as if=あたかも我が身に起きた如く感じる」はできます。
もし、私が同じ立場に置かれれば、どの様に感じ、捉え、悩むか!
決して、同じ気持ちにはなりませんが、少しでも、心に寄り添うことができます。
クライエントは、少しでも寄り添ってくれる感じ取れば、一人ではないと安心できます。
カウンセラー中心療法を創られた「カール・ロジャーズ」が言っています。
「私は貴方自身と同じようにはなれません。ただ、貴方の隣に立ち一緒に歩むことしかできません」
私のことを分かってくれた。との思いから、心開き、歩み出します。
「辛かったなぁ。よく頑張ったね」のカウンセラーの一言で「救われた」と感じ取ります。
この一言に、「心を汲む」が含まれています。
ただ、この一言は、カウンセラーの力量に左右されます。
とても、難しい一言です。