【心理カウンセラーになるために】第10回:カウンセリングの失敗
「ありがとう」は失敗
カウンセリング終了時にクライエントから「ありがとうございます。先生のカウンセリングを受けてお陰で、私は元気になり自分の人生を進めるようになりました。又、よろしくお願いします」と言われたら、そのカウンセリングは失敗です。
カウンセリングをすることにより、クライエントに寄り添い、自分の力で歩めるよにカウンセラーは頑張りました。間違いありません。時にはカウンセラー自身が苦しみながらも辿り着いたゴールです。
でも、失敗なのです!
カウンセリングの成功
クライエントが「何だ。私はカウンセリングを受ける必要は無かったんですね。だって私は、自分の力で悩みのカラクリが分かり、答えを出して歩けるようになっただから!」と、言って消えていくことがカウンセリングの成功です。
え、何故!
悩み苦しんでいたクライエントの話を聴き、悩みのカラクリを解きクライエントに気付きを促し、歩けるようになれたのはカウンセリングを受けたからでしょう!と、思って当然ですが、これが落とし穴なのです。
クライエント自身が自分で治った思えることが、成功したカウンセリングです。
心に残らないカウンセラー
カウンセラーはクライエントのこころの中に残ってはいけない立場なのです。
「ありがとうございます」「また、カウンセリングが必要な時はよろしくお願いします。」などの言葉が出ると言うことは、クライエントの心の中にカウンセラーが存在しています。つまり、心の中でカウンセラーに依存をしているのです。何かあったら助けて欲しい!と思っているのです。
カウンセリングは自律です。カウンセラーを頼りにしている間は本当の自律ではないのです。
新たなる悩みが発生したとき、カウンセリングを受け自分で立ち直った自信から、今度は自分の力で頑張ってみよ!と言う思いが大事なのです。
でも、難しいとき、カウンセラーを思いだしもうチョット頑張ってみよう。どうしようもない時はカウンセリングを受けに行こう!と思って貰えれば、カウンセリングは成功したのです。
私はTKN心理サロンの卒業生と街中で見掛けたとき、卒業生から声を掛けられ時は返事をしますが、私からは声を掛けません。知らない振りをしてすれ違います。ある意味で、誰からも評価されない職業です。時には寂しくも感じますが、それで良いんです。
カウンセリングが成功したなと実感できる時です。