【心理カウンセラーになるために】第14回:パーソンセンタード・自己一致
自己一致
カウンセラーには必ず求められることです。
私達カウンセラーは、カウンセリング時にクライエントの世界に受容をし共感します。クライアントの悩みと共に在ります。我が身に起きた如く置き換え、もし自分が同じ体験をすればどの様に感じるか、一緒に考え悩みの謎を解きます。
しかし、その日のカウンセリングが済めば、自分の世界に戻ります。私はクライエントの世界に生きているわけでは在りません。私は私の世界で生きているからです。受容と共感はすれども、カウンセリングが終れば、それ以上関わりません。
その為に「パーソンセンタード・自己一致」の確立が必要です。
自己吸収
冷たく感じられるかも知れませんが、こちらが正解です。
でも中には、優しくクライエントに親身になって接しようとするカウンセラーがいます。心の片隅に、共依存の気質を持っている証でもあります。
クライエントのために一生懸命力を注がれます。その日のカウンセリングが終った後でも、色々と考えクライエントのために必死になって時間を使われます。帰宅するときも、風呂に入っているときも、食事を取ってるときも、そして、寝ているときもクライエントのことを考えています。
これでは、カウンセラーが潰れてしまいます。
ひとりのクライエントだけに関わっているわけではありません。常に複数のカウンセリングをしているのですから、精神的に壊れてしまいます。
自己吸収されているからです。他人と自分との境界線がしっかりと引けていない状態です。
パーソンセンタード
カウンセラーは自分というものをしっかりと持っていなければなりません。
その為には、カウンセラーは自分のための「教育分析カウンセリング」を受け、自己分析を行なわなければなりません。自分の長所、短所、何に問題を抱えているか、その問題にどの様にピリオドを打てているか、そしてその自分自身を受け入れているかが、とても重要です。
カウンセラーも人の子です。100%自己一致が出来ている分けではありません。出来ていない自分と、出来ている自分とが同居しています。その自分をあるがまま、受け入れていることが「パーソンセンタード・自己一致」なのです。
カウンセラーは、大いに教育分析を受けるべきです。と言うよりも必須です。
私も、カウンセリングをしながら、講座をしながら、常に自分に問いかけています。
クライエントにも、自己一致を目指してもらいます。