【心理カウンセラーになるために】第15回:暖かく冷たい・母性と父性
暖かく冷たい
カウンセラーはクライエントに対して常に「暖かく」「冷たい」向き合い方をします。矛盾した表現ですが、とても重要なことです。
クライエントの心に暖かく、優しく向き合います。こころの傷を癒やすが如く、クライエント自身を受け止め、母親が子供を優しく包み込むように接します。
それと同時に、クライエントに振り回されないように冷静なポジションが必要です。
暖かさ
カウンセラーはクライエントに対して「暖かさ」は必要不可欠です。
クライエントは傷ついています。表向きは見えなくても心は常に泣いています。怒っています。苦しんでいます。カウンセラーは心の声に向き合っていきます。
母性が求められます。心が傷つき、苦しんでいるクライエントに優しく寄り添い、包み込む様にこころの傷を癒やしていきます。まるで、母親が怪我をして泣いている子供を、優しく抱きしめている様にです。
しっかりと、クライエントに寄り添い向き合って、こころの傷を癒やします。
冷たさ
ただ、カウンセリングは母性だけでは前に進みません。
クライエントが自分の足で歩いて行けるように、成長して貰わなければならないのです。
母性で接していると、カウンセラーがクライエントに感情移入をしてしまい、クライエントの悩みの世界に呑み込まれてしまう事があります。これでは意味がありません。
冷静な父性のポジションが求められます。
いま、クライエントに何が起きているのか、誰に何を求めているのか、分かって欲しいのか、どの様になりたいのか、その為に何が必要なのかを整理して冷静の判断をし、悩みの謎解きを行い、方向性を示すことが重要です。
全体を俯瞰の目で捉え、クライエントの感情に振り回されないように、悩みのを冷静に判断する父性のポジションが必要です。
カウンセリングには「暖かさと冷静さ」「母性と父性」を兼ね合わせた能力が求められます。