【心理カウンセラーになるために】第23回:カウンセリングに戸惑う
カウンセリングに抵抗
カウンセリングを行っていると、堂々巡りをしたり、壁にぶつかった感じで前に進まなくなるときがあります。それは、クライエントが無意識の中で抵抗を始めたからです。自分の中で見たくないもの、気付きたくないもの、触ると怖いもの、色々な抵抗が起きています。端から見れば、滑稽に見えるかも知れません。自らが変りたいと臨んでいるのに、クライエント自身が拒絶をしているのですから。
心の壁
無意識の抵抗が壁を作り、矛先を換える、心の反応が起きます。クライエントも意識できていませんから、矛盾を感じていません。問題点の核心に近づいてくると自動回路の如くスイッチが入り、抵抗が始まります。カウンセリング中クライエントが答えを喋っているのに「分かりません」。と、返ってきます。「え、何?」という感じです。「心の壁」別名「恐怖の壁」です。そのことに気付けば、恐怖が襲ってくるのです。怒られる、嫌われる、傷つけられる、拒絶される、見捨てられる・・・等々。それも、過去に経験した恐怖に慄いて!今の自分には現実として存在しない恐怖に支配をされているのです。「自分らしく生きる事を良しとしない」恐怖に!
心を受け止める
クライエントは過去に経験した恐怖に拘り、「心の叫び」を聴き受け止める事が出来ず、心の扉を閉じています。その扉をこじ開けることは出来ません。こじ開ければ、却ってクライエントは傷つきます。この時は「寄り添う」ことが大切です。恐怖に震えている心に寄り添い、自らの力で心の扉を開く力が、勇気が湧いてくるまで、カウンセラーはクライエントと共に歩みます。「心のドアを優しくノック」しながら、クライエントが自らの力で心のドアを押し開くまで、ノックを続けることが必要です。
クライエントが心のドアを開いたとき、恐怖の存在は無かったことに気付けるように!