心理カウンセラー資格・悩みの謎解き:着ぐるみの重ね着
重ね着
私達は常に重ね着をしています。外圧から心を守る為です。幾重にも幾重にも重ね着をして、自分自身が何枚重ね着をしているかも分からないぐらいに。傷つけられないように、見捨てられないように、相手が好む着ぐるみを着続けています。そんなことをしている限り、自分らしく人生を生きていくことが出来ないのことは百も承知です。何回もチャレンジはしましたよ。でもそのたびに傷ついたので、諦めてしまったのです。着ぐるみを着ていることさえも気付かぬようにして、人生を歩んできました。せめて、着ぐるみを着ていることに気付いていれば、変われるチャンスが残されています。
抵抗
カウンセリングを行なっていくと、少しずつ謎が解けてきて悩みのカラクリが見えてきます。特に「箱庭療法」や「ワークショップ」などをしている時に多いのですが「分かりました。拘っているものが何か?何故、それに拘っているのか?どうすれば良いのかよく分かりました。もう大丈夫です」という方が居られます。処が、カウンセリングが進んでいくとまた、同じテーマにぶつかります。そして、また同じ言葉が帰ってきます。繰り返し繰り返し。「さっき、同じ事を言ったでしょ」と伝えても、ピンときません!本人は分かったつもりで、変ったつもりでいてるからです。何も気付いていないのです。変っていないのです。確かに、表面上の気付きは有り、変ろうとしているのですよ。カウンセラーもがっかりです。
一枚脱いでも、その下に同じものが!
カウンセリングの中では、よく有ることです。物事を頭で答えを出す癖のある人達です。特に男性陣に多く見られます。経験浅いカウンセラーならば途惑うところです。「何故、同じ言い訳をするの?」と感じます。でも、本人はTシャツを脱いだのです。でも、その下に同じTシャツを着ていたのです。また、そのTシャツを脱げば、その下に同じTシャツを着ているのです。何枚も何枚も!脱いでも脱いでも同じTシャツが出てきます。まるでタマネギの皮をむいているようなものです。最後に何が残るのでしょうね?でも、これが現実なのです。人生経験の中で生きていく為に身につけた護身術なのです。カウンセラーはこの事にも気付き、クライエント自身が重ね着をしていることに気付くようにカウンセリングを進めていくことが大事です。