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レスパイトって聞いたことありますか?

山

心理カウンセラーが解説する「レスパイト」の重要性

〜支える人が休むことは、責任放棄ではなく愛情の証〜

1. レスパイトとは何か

「レスパイト(Respite)」とは、英語で「一時的な休息・猶予・小休止」を意味します。
心理・福祉の現場では特に、介護や子育て、支援活動に携わる人が、心身を休めるために一時的にその役割から離れることを指します。

例えば――

1、認知症のお母さんを介護している娘さんが、週末だけショートステイを利用して自分の趣味時間を確保する。

2、重度障害を持つお子さんの保護者が、放課後デイサービスに預けて友人とランチを楽しむ。

3、生活困難な家族を支えている人が、数日間だけ支援団体や行政サービスに任せて旅行に出かける。

これらすべてがレスパイトの一形態です。
つまり、レスパイトは「支える人が自分の健康を守るための戦略」であり、長く支援を続けるために不可欠な行為なのです。


2. なぜレスパイトが必要なのか

介護や育児などのケアは、休みのないマラソンのようなものです。
特に家族介護や24時間体制の子育てでは、**「自分の時間がない」「常に気を張っている」**という状態が長く続きます。

心理カウンセリングの現場でよく聞く声は、

「たった数時間でも、何も考えずに過ごせたらいいのに」
「休みたい気持ちはあるけど、罪悪感でできない」

休まずに走り続けると、

1、慢性的な疲労感

2、イライラや感情の爆発

3、無力感や抑うつ状態

4、介護放棄や虐待のリスク上昇
などの深刻な影響が出ます。

これは「燃え尽き症候群(バーンアウト)」に直結します。
レスパイトは、この燃え尽きを予防する“安全装置”なのです。


3. レスパイトの具体的な形

レスパイトの方法は一つではありません。状況や地域の制度によっても異なりますが、代表的なものは以下の通りです。

  1. ショートステイ利用
    高齢者施設や障害者施設に短期間(1泊〜数週間)預けるサービス。

  2. デイサービス・一時保育
    日中だけ預けることで数時間の自由時間を確保。

  3. 訪問介護や家事代行
    プロが自宅に来て介護や家事を代行。

  4. 家族や友人の協力
    数時間〜数日間、身近な人にバトンタッチ。

  5. 民間サポートサービス
    ベビーシッター、ペットシッター、訪問型リラクゼーションなど。

重要なのは、「形式よりも休息の質」です。
数時間でも“心からホッとできる時間”が取れれば、それが立派なレスパイトです。


4. 心理的なレスパイトの必要性

レスパイトというと、物理的にその場を離れることだけを思い浮かべがちですが、心の休息も同じくらい大切です。

例えば――

1、愚痴や不安を安心して吐き出せる場所(心理カウンセリングやサポートグループ)

2、同じ境遇の人とつながれるピアサポートの場

3、趣味やリラクゼーションで頭を空っぽにする時間

心理カウンセラーの視点から見ると、「話せる相手がいる」ことは、それだけで心の圧力を軽減する効果があります。
TKN心理サロンでも、介護・育児・支援者の方から「ここに来て話すだけで心が軽くなる」という声をよくいただきます。


5. 罪悪感との付き合い方

レスパイトを取るとき、多くの人が直面するのが「罪悪感」です。

1、「私が休んでいる間、あの人が寂しい思いをしたら…」

2、「自分だけ楽をしているようで申し訳ない」

この気持ちは自然なものですが、事実としては逆です。
支える人が疲れ果ててしまえば、ケアの質は確実に落ちます。
つまり、レスパイトは“自分のため”であると同時に“相手のため”でもあるのです。


6. レスパイトを取るためのステップ

心理カウンセラーとして、クライエントにレスパイトを勧めるとき、私は次のステップを提案します。

  1. 「自分の限界」を正しく知る
    体や心のSOSサイン(睡眠障害、食欲低下、感情の起伏など)に気づく。

  2. 利用できる制度やサービスを調べる
    自治体の介護課、子育て支援窓口、民間サービスをチェック。

  3. 周囲に相談する
    家族や友人、支援者に「助けてほしい」と伝える勇気を持つ。

  4. 短時間から試す
    いきなり長期は難しい場合、1〜2時間から始める。

  5. 休む時間の予定を立てる
    休むことに罪悪感を持たないよう、意識的に楽しい予定を入れる。


7. TKNでできる「心理的レスパイト」

心理カウンセリングサロンLuanaでは、介護者・育児中の方・支援職の方が安心して心の荷物を下ろせる場所を提供しています。

1、感情の整理とストレスマネジメント

2、自己肯定感の回復

3、「頑張りすぎるクセ」の手放し方

4、罪悪感との付き合い方

カウンセリングの時間は、まさに心のレスパイトです。
介護や育児から物理的に離れられない方でも、話すことで心を軽くし、再びケアに向き合う力を取り戻せます。


8. まとめ

レスパイトは、介護や子育てに関わる人だけのものではありません。
仕事や人間関係で他者を支えるすべての人に必要な“回復の時間”です。

心理カウンセラーとして強くお伝えしたいのは――
休むことは、責任を放棄することではない。
休むことは、続けるための愛情の表現である。

もし「休むのが怖い」「罪悪感でいっぱい」という方は、一度Luanaにいらしてください。
あなたが安心して「ひと息つける時間」を、一緒に作っていきましょう。

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