

自分を変えるということ
1.「自分を変えたい」と思う瞬間
人は生きていると、必ず「自分を変えたい」と感じる瞬間に出会います。
例えば――
1、人間関係で同じ失敗を繰り返してしまう
2、職場で自分の意見が言えず、後悔ばかりが残る
3、恋愛で依存してしまい、苦しくなる
4、ネガティブな思考にとらわれ、毎日が息苦しい
こうした経験を繰り返すうちに、「このままではいけない」「自分を変えたい」と心から願うようになります。
けれども実際に「自分を変える」ことは簡単ではありません。頭では分かっていても、心や行動はなかなかついてきません。
心理カウンセリングの現場でも、「変わりたいけれど変われない」という声をよく耳にします。その背景には、人間の心の仕組みや習慣の力が深く関わっているのです。
2.なぜ人は変わることが難しいのか
① 安全基地としての「今の自分」
たとえ不満があっても、人は「慣れ親しんだ自分」に安心を感じます。これを心理学では「コンフォートゾーン」と呼びます。未知の領域に一歩踏み出すことは、不安や恐怖を伴います。そのため「変わりたい」と思いながらも、つい元の習慣に戻ってしまうのです。
② 無意識の思い込み(ビリーフ)
「私はダメな人間だ」
「人に嫌われるのが怖い」
「どうせ頑張っても無駄だ」
こうした無意識の思い込みは、心の深いところで行動を制限します。カウンセリングでは、このビリーフを丁寧に見つめ直す作業がとても大切になります。
③ 周囲の期待や役割
家族や職場などの人間関係も、人を変わりにくくさせます。たとえば「真面目で優しい人」という役割を長年担ってきた人が、急に「自己主張をする人」に変わると、周囲は戸惑い反発することもあります。その圧力に押されて、また元の自分に戻ってしまうのです。
3.自分を変えるための第一歩
① 「変わりたい理由」を明確にする
ただ漠然と「変わりたい」と思っているだけでは、モチベーションは続きません。
「人の目を気にせず、自分らしく生きたい」
「家族に優しく接したい」
「仕事で堂々と意見を言えるようになりたい」
具体的な理由を見つけることで、変化の方向性がはっきりします。
② 小さな変化から始める
大きな変化を一気に成し遂げようとすると、挫折しやすいものです。
たとえば、毎日ネガティブな言葉を口にしていた人が、まずは一日一回だけ「ポジティブな言葉を選んでみる」。
完璧を求めず、小さな一歩を積み重ねることが大きな変化につながります。
③ 支えてくれる人を持つ
一人で自分を変えようとすると、不安や孤独に押しつぶされやすいものです。信頼できる友人や家族、そして心理カウンセラーなどの専門家の存在は大きな支えになります。安心できる人との関係性の中でこそ、人は変化を実現できます。
4.「変わること」と「自分を否定すること」は違う
「変わることは今の自分を否定すること」だと思う方は多いですが、それは誤解です。
本当の意味での「変化」とは、自分を否定することではなく 自分をより生きやすくするための選択 です。
1、怒りやすい自分を責めるのではなく、「怒りの裏にある不安や悲しみ」を理解すること。
2、人に依存してしまう自分を否定するのではなく、「本当は一人で立ちたい」という気持ちを大切にすること。
つまり、「変わる」とは「新しい自分をつくる」ことではなく、「本来の自分を取り戻す」ことに近いのです。
5.変化の過程にある「揺り戻し」
変わろうとすると、必ず一度は「元に戻ってしまう」瞬間が訪れます。これを心理学では「揺り戻し」と呼びます。
これは「失敗」ではなく自然なプロセス。むしろ、この揺り戻しを経験することで変化は定着します。大切なのは「戻っても、また前に進めばいい」と柔軟に受け止めることです。
6.自分を変えるための実践ヒント
一日一回、自分をねぎらう言葉をかける
感情日記をつける
安心できる居場所を持つ
小さな挑戦をする
専門家に相談する
特に⑤が大切です。心のクセや深い思い込みは、自分だけでは気づきにくいもの。専門家と一緒に取り組むことで、変化のスピードは格段に高まります。
私が活動している 心理カウンセリングサロンLuana は、安心して心を話せる場所を提供しています。「変わりたいけれど、一人では難しい」と感じる方に寄り添い、小さな一歩を積み重ねるお手伝いをしています。
さらに、「自分だけでなく人の役に立ちたい」「心理を学びたい」という方には、大阪にある TKN心理サロン をおすすめします。TKNはプロフェッショナル心理カウンセラーの養成校として長年の実績を持ち、Luanaとも連携しています。相談から学びへ、そして学びから自分自身の変化へ――その両方を支援できるのがLuanaとTKNの強みです。
7.「変わる」ことはゴールではなくプロセス
人は環境や年齢、出会う人によって、何度も自分を変えていきます。
そのたびに「また新しい自分に出会える」と考えれば、変化は怖いものではなく、むしろ人生を豊かにするチャンスとなります。
8.まとめ ― 自分を変える勇気
「自分を変える」というテーマは、多くの人が抱える永遠の課題です。
変わることは簡単ではありません。しかし、それは「できないこと」ではなく、「一歩ずつ進めること」なのです。
1、変わりたい理由を見つける
2、小さな一歩を積み重ねる
3、信頼できる人の支えを得る
4、揺り戻しを恐れず受け入れる
こうしたプロセスを歩む中で、人は少しずつ「本当の自分」に近づいていきます。
その歩みを支える場所として、心理カウンセリングサロンLuana は常に扉を開いています。そして「心理を学び、誰かを支える存在になりたい」という方には、認定校である TKN心理サロン がしっかりと学びの場を提供しています。
あなたが「変わりたい」と思ったその瞬間から、すでに変化は始まっています。焦らず、一歩一歩を大切に進んでいきましょう。