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カウンセラー育成スクール 大阪・難波 TKN心理サロン ゴールテープ

TKN心理サロンの箱庭療法 ― 言葉にならない心を、砂の上に描く

1.言葉の奥にある「心の声」を聴く

私たちは日常生活の中で、言葉を通じて自分を表現しています。
しかし、心の奥にある「本当の気持ち」は、必ずしも言葉で語れるとは限りません。
悲しみや怒り、寂しさ、不安——それらを「どう伝えていいかわからない」と感じるとき、人は無意識に心を閉ざしてしまうことがあります。

TKN心理サロンで行われている「箱庭療法(サンドプレイ・セラピー)」は、そんな“言葉にならない心”に、優しく光を当てる心理療法です。
砂とミニチュアというシンプルな世界の中で、自分の無意識と向き合う時間。
そこには、カウンセラーが決して「分析」するのではなく、「寄り添い」「見守る」姿勢があります。


2.箱庭療法とは何か

箱庭療法は、スイスの分析心理学者カール・ユングの思想を基に発展した療法です。
彼の弟子であるドーラ・カルフが、子どもたちが砂場で遊ぶ姿から着想を得て体系化しました。
彼女は、砂とミニチュアの中に「心の全体像」が投影されることを発見します。

つまり箱庭は、クライエント自身の心の鏡
砂の上に無意識の世界を自由に表現することで、本人も気づいていない内面のメッセージが浮かび上がります。

TKN心理サロンでは、この伝統的なユング派の箱庭療法を基礎としつつ、現代的なカウンセリング理論と融合させた独自の実践を行っています。


3.TKN心理サロンの箱庭の特徴

TKN心理サロンでは、以下の3つの要素を大切にしています。

①「安全な空間」

箱庭療法で最も大切なのは、クライエントが「自由に表現できる」安全な環境です。
TKN心理サロンでは、穏やかな照明、静かな空間、落ち着いた色合いの部屋の中で、他者の視線や評価を気にせず自分を表現できます。
カウンセラーは一切指示を出さず、ただ「見守る」存在として寄り添います。

②「自己表現の自由」

砂箱は、45cm×72cmほどの木製の箱。
その中に青い底面があり、海や空の象徴として用いられます。
そこに数百種類のミニチュア(動物・人・建物・自然・シンボルなど)から好きなものを選び、自由に配置していきます。
テーマもルールもありません。
「こうしなければならない」という制約を手放し、心の赴くままに表現していきます。

③「心の流れを見つめる」

箱庭が完成すると、カウンセラーは作品を一緒に眺めながら、クライエントが感じたことを丁寧に聴きます。
作品を「解釈」するのではなく、クライエント自身が「どう感じたか」に焦点を当てます。
同じ人が複数回の箱庭を作ると、心の変化が砂の上に明確に現れていきます。
それはまるで、心の成長日記のようです。


4.箱庭がもたらす心理的効果

箱庭療法は、単なるアート体験ではありません。
それは、心の深層と意識をつなぐ「橋渡し」のような働きをします。
TKN心理サロンでの実践を通して、次のような効果が多く報告されています。

① 感情の浄化(カタルシス効果)

怒り、悲しみ、不安といった感情を、言葉ではなく形で表現することで、心がスッと軽くなります。
砂に触れることでリラックスが生まれ、心が自然と整理されていきます。

② 自己理解の深化

箱庭を通して、自分でも気づかなかった心のテーマに出会うことがあります。
例えば「守りたい気持ち」「孤独」「自由への渇望」など。
それらをカウンセラーと共に見つめ直すことで、自分の本質が少しずつ明らかになります。

③ 無意識からのメッセージ

ユング心理学では、無意識の中に「自己実現へ向かう力」があるとされています。
箱庭はそのメッセージを象徴の形で表します。
繰り返し登場する動物や風景は、あなたの心が何かを訴えかけているサインかもしれません。

④ トラウマや喪失の癒し

言葉で語るにはつらすぎる出来事——喪失、虐待、いじめ、孤立。
箱庭はそれらの体験を「安全な象徴世界」で再体験し、心の整理を助けます。
カウンセラーがそっと見守る中で、少しずつ心が癒えていきます。


5.子どもから大人まで、誰でもできる箱庭

箱庭療法というと「子どものための心理療法」と思われがちですが、実際には大人にも非常に効果的です。
TKN心理サロンでは、学生、社会人、主婦、経営者など、幅広い年代の方が箱庭を体験しています。

大人になるほど「感情を抑える」ことが上手になります。
しかし、その分だけ心の奥に「本音」がたまっていくのです。
箱庭は、その感情を安全に外に出し、自己理解を深めるための“心の解放空間”になります。


6.箱庭のプロセス:心の旅路

TKN心理サロンの箱庭セッションは、次のような流れで行われます。

  1. 導入:簡単な説明とリラックスの時間

  2. 制作:自由にミニチュアを配置し、箱庭を完成させる

  3. 振り返り:カウンセラーと共に作品を見つめながら、自分の感じたことを言葉にしていく

  4. 次へのつながり:気づいたテーマを日常に生かすサポート

このプロセスは、まるで“心の旅”です。
最初は迷いや混乱があっても、回を重ねるうちに、砂の上の世界が穏やかになっていくこともあります。
それは、心が整い始めているサインなのです。


7.TKN心理サロンでのカウンセラーの役割

TKN心理サロンのカウンセラーは、箱庭を「評価」したり「分析」したりはしません。
私たちの役割は、クライエントが自分自身と向き合うための「場」を支えることです。
そのため、言葉少なに、しかし深い共感をもって寄り添います。

カウンセリングの中で、「話したくないけれど何かを伝えたい」気持ちを抱えている方にとって、箱庭は大きな助けになります。
沈黙の中にも意味があり、その静けさこそが癒しのプロセスなのです。


8.実際の体験例(プライバシー保護のため一部改変)

30代女性・会社員。職場での人間関係に悩み、カウンセリングを開始。
最初の箱庭には、閉ざされた城の中にひとりの人形が置かれていました。
周囲には高い壁。
彼女は「安心できるけれど、少し苦しい」と語りました。

数回のセッションを重ねるうちに、城の門が開き、庭に花が咲き、動物たちが現れました。
「外に出てみたい気持ちがある」と微笑む彼女。
半年後、彼女は自ら部署異動を申し出て、新しい人間関係を築き始めています。
箱庭は、彼女の心の変化を静かに映していたのです。


9.箱庭療法とカウンセラー養成

TKN心理サロンでは、一般向けのカウンセリングだけでなく、プロの心理カウンセラー養成講座も行っています。
箱庭療法の実践は、カウンセラー自身の自己理解を深めるためにも欠かせません。
「人の心を理解する」には、まず「自分の心を理解する」ことが第一歩。
箱庭はその最良の学びの場でもあります。


10.まとめ:砂の上に、心が息を吹き返す

箱庭療法は、派手なテクニックではありません。
けれども、砂と小さなミニチュアの世界の中には、深い人間の真実があります。
TKN心理サロンでは、このシンプルで奥深い療法を通じて、
「心が静かに癒されていく時間」を提供しています。

もし、言葉にできない想いを抱えているなら、
もし、自分の心の奥を見つめたいと感じているなら、
一度、箱庭の世界に足を踏み入れてみませんか?

そこには、あなた自身の「心の物語」が静かに待っています。

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