メリークリスマス
クリスマスを楽しもう ― 心があたたかくなる季節の過ごし方 ―
街にイルミネーションが灯りはじめ、コンビニやスーパーにクリスマスソングが流れると、不思議と心が少しだけ浮き立つような感覚になります。
寒さが本格的になるこの季節、私たちは一年を振り返りながら、自然と「人のぬくもり」や「心のつながり」を求めるようになります。
クリスマスは、ただのイベントではなく、心の深い部分にそっと触れる大切な季節なのです。
TKN心理サロンでは、毎年この時期になると、クライアントさんとの会話の中で「今年ももう終わりますね」「なんだか心が忙しいです」「少しさみしいです」という声を多く耳にします。
楽しい雰囲気の裏側で、心が揺れ動きやすいのも、実はこの季節の特徴です。
クリスマスは、幸せな人だけのものではありません。
むしろ、疲れている心、孤独を感じている心、立ち止まっている心にこそ、優しく寄り添ってくれる季節なのです。
私たちは一年間、たくさんのことを頑張ってきました。
仕事、家庭、人間関係、将来への不安、迷い、選択。
毎日の中で小さな決断を重ねながら、気づかぬうちに心は疲れています。
そんな自分を、年に一度だけでも、そっと抱きしめてあげる時間がクリスマスなのかもしれません。
クリスマスを楽しむということは、豪華なディナーを用意することでも、高価なプレゼントを贈ることでもありません。
「自分の心が少しやわらぐ時間をつくること」
それこそが、いちばん大切なクリスマスの過ごし方なのです。
あるクライアントさんはこう話してくれました。
「毎年、誰かと過ごさなきゃいけない気がして、ひとりでいる自分がだめな気がしていました。でも今年は、あたたかいココアを飲みながら静かに過ごしてみようと思います」
とても素敵な選択だと、私は感じました。
ひとりで過ごす時間も、誰かと過ごす時間も、どちらも正解なのです。
大切なのは「自分の心がほっとするかどうか」。
心理学では、心が安心するとき、脳内でオキシトシンやセロトニンといった幸せホルモンが分泌されます。
これは人と触れ合うときだけでなく、自分を大切に扱ったときにも分泌されることがわかっています。
つまり、自分自身に優しくすることも、立派な心のケアなのです。
クリスマスは、人と比べる季節でもあります。
SNSでは楽しそうな写真が並び、幸せそうな家族、恋人、友人の姿が目に入ります。
それを見て、胸がきゅっと苦しくなることもあるでしょう。
「私は何をしているんだろう」
「取り残されている気がする」
そんな気持ちになる方も少なくありません。
でも、他人の幸せと自分の幸せは、まったく別のものです。
人生のリズムも、幸せの形も、人それぞれ。
自分の心が少しでも穏やかになれば、それはもう立派なクリスマスです。
TKN心理サロンでは、12月になると「今年一年の心の振り返り」をおすすめしています。
できたこと、頑張ったこと、乗り越えたこと、小さな成長。
どんなに小さく見えても、あなたの心は確実に前に進んできました。
「今年も何もできなかった」と思う方もいるかもしれません。
でも、ここまで生きてきたこと自体が、もう十分すぎるほどの努力です。
傷つきながらも、迷いながらも、立ち止まりながらも、今日まで歩いてきた自分を、どうか認めてあげてください。
クリスマスの夜、キャンドルの灯りややわらかな音楽の中で、少しだけ目を閉じて、自分にこう声をかけてみてください。
「今年もよく頑張ったね」
その一言が、心を静かに包み込みます。
もし今、誰にも会いたくない気分でも、それでいいのです。
にぎやかな場所がつらければ、静かな場所で過ごしていいのです。
心の声に正直になることが、いちばんのセルフケアです。
TKN心理サロンは、この季節、心が揺れる方のためにいつも扉を開いています。
嬉しい気持ちも、さみしい気持ちも、不安も、迷いも、どんな感情でも、安心して話してください。
心は話すことで、自然と整理されていきます。
クリスマスは、完璧でなくていい。
笑顔でなくてもいい。
涙があってもいい。
それでも、あなたの心には、ちゃんと光が灯っています。
どうかこのクリスマスが、あなたにとって少しでもあたたかい時間になりますように。
そして、また新しい一年を、やさしい心で迎えられますように。
メリークリスマス!
プロフェッショナル心理カウンセラー
金崎健二

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