聴き方
カウンセラーの聴き方 〜「わかってもらえた」と感じる瞬間のために〜
私たちは日常の中で、誰かに話を聴いてもらいたいと感じる瞬間があります。つらい出来事があったとき、不安で胸がいっぱいなとき、理由はうまく言葉にできないけれど、ただ「この気持ちを受けとめてほしい」と思うこともあるでしょう。
TKN心理サロンでは、「話すこと」そのものが心を癒す力を持っていると考えています。そして、その力をそっと支えるのが、カウンセラーの“聴き方”です。このブログでは、カウンセラーの聴き方とはどのようなものなのか、なぜそれが心にやさしく作用するのかを、できるだけやわらかい言葉でお伝えしていきます。
聴くことと、聞くことの違い
日本語には「聞く」と「聴く」という二つの言葉があります。日常生活ではあまり意識しないかもしれませんが、心理カウンセリングの場では、この違いがとても大切になります。
「聞く」は、音として言葉を受け取ることを指します。一方で「聴く」は、相手の言葉の奥にある気持ちや、言葉にならない感情にも心を向けながら受け取ることです。
カウンセラーは、ただ話の内容を理解するだけではなく、「この人はいま、どんな気持ちでこの言葉を選んでいるのだろう」「どんな思いを抱えながらここに来てくれたのだろう」と、静かに想像しながら耳を傾けます。
アドバイスを急がない聴き方
つらそうな話を聞くと、「こうしたらいいよ」「それは間違っていないよ」と言ってあげたくなることがあります。それはとても自然で、やさしい気持ちから生まれる反応です。
しかし、カウンセリングでは、すぐにアドバイスをすることが必ずしも相手の助けになるとは限りません。なぜなら、多くの方は「正解」を知りたいのではなく、「自分の気持ちをわかってほしい」と願っているからです。
カウンセラーの聴き方は、相手が自分の気持ちを安心して言葉にできるよう、答えを急がず、評価をせず、そのままを受けとめる姿勢を大切にします。
沈黙も大切な「聴く時間」
カウンセリングの場で、ときどき沈黙が訪れることがあります。話す言葉が見つからなかったり、気持ちを整理するために少し時間が必要だったりするからです。
沈黙があると、「何か話さなければ」と焦ってしまう方も少なくありません。でも、カウンセラーはその沈黙も、とても大切な時間だと考えています。
言葉にならない気持ちが、心の中でゆっくり形を整えていく時間。涙が出そうになるのを、そっと感じている時間。沈黙の中にも、その人なりの大切なプロセスが流れています。
カウンセラーは、その時間を邪魔せず、安心できる空気の中で静かに待ちます。
否定しない、決めつけない姿勢
「そんなふうに考えなくてもいいのに」「気にしすぎじゃない?」
こうした言葉は、励ましのつもりであっても、相手にとっては「否定された」「わかってもらえなかった」と感じる原因になることがあります。
カウンセラーの聴き方は、相手の感じ方を否定しません。その人がそう感じたという事実を、そのまま大切にします。
同じ出来事でも、感じ方は人それぞれ違います。カウンセリングでは、「正しい・間違い」ではなく、「その人にとってどうだったか」を何よりも尊重します。
気持ちを言葉にするお手伝い
「うまく言えないんです」「自分でも何がつらいのかわからなくて」
カウンセリングでは、こうした言葉から始まることも珍しくありません。カウンセラーの役割は、無理に言葉を引き出すことではなく、一緒に探していくことです。
「もしかすると、こんな気持ちもあるかもしれませんね」 「今のお話を聞いて、少し寂しさも感じているように思いました」
そんなふうに、そっと言葉を差し出しながら、クライエント自身が「それです」「それは違うかも」と選べる余地を残します。
安心できる関係が、心をひらく
どんなに技術があっても、安心できない相手には本当の気持ちは話しにくいものです。だからこそ、カウンセラーはまず「安全な場」をつくることを大切にします。
ここでは、無理に前向きにならなくてもいい。強くならなくてもいい。うまく話せなくてもいい。
そう感じられる空気があるからこそ、人は少しずつ心をひらいていきます。カウンセラーの聴き方は、その空気づくりそのものでもあります。
聴いてもらうことで起こる変化
不思議なことに、誰かに丁寧に話を聴いてもらうだけで、気持ちが少し軽くなることがあります。問題がすぐに解決しなくても、「一人じゃなかった」「わかってもらえた」と感じることで、心に余白が生まれるのです。
その余白が、自分自身を見つめ直したり、新しい選択肢に気づいたりする力になります。カウンセラーは、その変化を信じて、急がず寄り添います。
TKN心理サロンが大切にしている聴き方
TKN心理サロンでは、クライエント一人ひとりのペースと気持ちを何よりも大切にしています。無理に話させることはありませんし、結論を急ぐこともありません。
「ここに来たときより、少しだけ呼吸が楽になった」 「自分の気持ちを大切にしていいと思えた」
そんな小さな変化を、一緒に喜べる場所でありたいと願っています。
最後に
もし今、誰にも話せない気持ちを抱えているなら、「ちゃんと聴いてもらえる場所がある」ということを、心の片隅に置いておいてください。
カウンセリングは、特別な人のためのものではありません。がんばりすぎた心が、少し休憩するための場所です。
TKN心理サロンは、あなたの言葉を、あなたの沈黙を、やさしく受けとめる準備をしています。
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金崎健二

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