また、子供が放火により家族を死に至らしめる悲しい事件が起きました。
犯罪行為自体は許されべき事ではありません。
でも私たちカウンセラーとしては犯罪そのものより、
事件を起すまで、追い込まれた子供の「こころの叫び」を聴く事を大切にします。
私たちは当事者ではないので、報道などでしか情報が入りませんが、
「親の期待」に潰されたように思いました。
確かに父親の仕事に憧れ父親のように成りたいと思う気持ちは、子供ならごく普通にある事です。
でも、思春期は親から自立して「私」というものを築き上げていく時期です。
当然、幼い頃に思い憧れていた自分と、現実の自分にギャップが出てきます。
しかし、親はその事に気づかず「幼き時の思い」が変わらないと思い込んでいる親も居ますし、
自分の思いを子供に託す親も居ます。
特にエリートの家では、その思いは大きいかと思います。
(先生の子は先生、医者の子は医者が当然、そして周りまでが思っています。)
これでは、子供には堪ったものではありません。
16歳(思春期)は、子供でもない大人でもない状態です。
自分自身を旨くコントロールが出来ないのです。
自分自身のことがよく分からないのです。
でもこの時期大人たちは、そんな子供達の不安定な気持ちを理解しようとしません。
「子供の気持ちが分からない。考えている事が分からない」とすぐに親は訴えます。
でも分からない筈はないのです。
忘れているだけです。
それは、「通ってきた道」だからです。
必ず、大人は「思春期」を通ってきました。
子供達の気持ちは、思春期の時の自分自身の気持ちを思い出せば、
ある程度理解でき子供の立場に立てれると思います。
大人の立場の理論で対応するのではなく、
子供の対場で観る事は出来ないでしょうか?
今回も子供は以前から、いっぱい叫んでいたと思います。
最後に「私の苦しい気持ちを分かってくれ!、暴走しそうな私を止めてくれ!」と。
私たちは、もう一度子供の立場に立って、子供から信じられるように成らなければならない成りません。
今子供は、「誰を信じて、頼ればいいのでしょうか?」